僕は働いている。
認知障害を抱えながらも、独り、必死にもがくようにね。
下り列車に乗ったまま、今の仕事を続けていくだろう。
腹いっぱいの飯が食いて~からな。
僕には仕事がある、女もいる、頑張って生きてきた両親が残してくれた金もある。それでも、空腹なのは何故なんだ?
僕は君たちを愛している。
それだけでは満たされない、この空虚は僕に根付いた悪魔だ。
まるで、下り列車に乗ってる気分だ。
親父が死にそうな時に、東山の氏神神社に兄貴と一緒に参ったことがある。
兄は、親父が緊急入院してから、毎晩、、そこの神社を参いっていたそうだ。
そこから見える、高級マンションを見上げながら、兄貴は言っていた。
「あそこに住みたいと思ってたことがある。幸せがいっぱい詰まってそうだからな。ヘヘヘヘヘー」
それを聞いた時には、やっぱり、兄弟なんだな~と実感したよ。
貧乏だったよな?
貧乏だったよな?
今よりも、もっと、金はなかったけど、金がないことよりもの幸せがあったよな?
違うかな?
まあ、そんな、劣悪な環境に育った兄貴が大麻に興じていたことは、ここだけの内緒にしておいてあげるよ。
だって、やり切れないほど貧乏だったんだもん。